愛犬との別れは、飼い主にとって本当に辛いものです。
突然の旅立ちに、「どうしたらいいんだろう」と戸惑う方も少なくありません。
大切な家族を見送るお手伝いをするのが、ペット葬儀サービスです。
大切な愛犬を後悔なく見送るため、費用の全体像を知って、安心して葬儀を選びましょう。
犬の葬儀費用、いくらくらいかかる？
犬の葬儀にかかる費用は、数万円から数十万円と幅広いです。
犬の葬儀費用の全体的な相場
犬の葬儀費用は、一般的に2万円から10万円程度となっており、最もシンプルなプランから、手厚い供養まで含んだ場合の目安です。
大型犬や特別なオプションを選ぶと、上記よりも高くなる場合があります。
費用の主な内訳
葬儀費用は、主に下記の3つの要素で構成されます。
- 火葬費用：費用の中で最も大きな割合を占めます。
- 埋葬・納骨費用：火葬した後、お骨をどうするかによってかかる費用です。
- その他オプション費用：骨壷、位牌、仏具、メモリアルグッズなどが含まれます。
費用を大きく左右する3つのポイント
犬の葬儀費用は、次の3つのポイントで大きく変わります。
1.犬の体重（サイズ）
- 小型犬（〜5kg）：2万円〜5万円程度
- 中型犬（〜20kg）：3万円〜7万円程度
- 大型犬（20kg〜）：4万円〜10万円以上
犬の体重（サイズ）が大きいほど、火葬炉の大きさや時間、燃料費が変わるため、費用が高くなる傾向があります。
※金額はあくまでも目安で、業者や地域によって変動します。
2.火葬方法
火葬方法は、お骨が手元に戻るか、立ち会いができるかなどで費用が変わります。
- 合同火葬：他のペットと一緒に火葬する方法。費用は最も安く抑えられますが、お骨は返骨されません。
- 個別一任火葬：愛犬だけを個別に火葬し、業者がお骨上げを行い返骨してくれます。
- 個別立ち会い火葬：個別に火葬し、飼い主さんが火葬に立ち会い、お骨上げまで行います。最も費用はかかりますが、最後をしっかり見送る方法です。
3.葬儀の形式・場所
どこで火葬を行うかによっても費用が変わります。
- 訪問火葬（移動火葬車）：自宅まで火葬車が来てくれるサービス。慣れた場所で見送れるメリットがある一方で、地域によっては対応していなかったり、追加料金が発生したりする場合があります。
- ペット霊園・専門施設での火葬：専門の施設で火葬を行います。設備が整っており、火葬後の供養施設も併設されている場合が多いです。
火葬方法別の費用と具体的なサービス
犬の火葬方法は主に3種類あり、それぞれ費用とサービス内容が異なります。
合同火葬の詳細と費用
合同火葬は、複数のペットを一緒に火葬する方法です。
- 費用：最も安価なプランで、数千円から1万円台で利用できる場合もあります。
- サービス内容：火葬後のお骨は、提携している動物霊園の合同供養塔などに埋葬されるのが一般的です。個別の返骨はありません。
こんな飼い主さんにおすすめ
- 費用を最優先したい方
- 他のお友達と一緒に旅立たせてあげたいと考える方
個別一任火葬の詳細と費用
個別一任火葬は、愛犬だけを個別に火葬する方法です。
- 費用: 合同火葬よりは高くなりますが、個別立ち会い火葬よりは抑えられます。2万円〜6万円程度が目安です。
- サービス内容: 業者のスタッフが火葬からお骨上げまで行い、骨壷に収めて返骨してくれます。ご自宅へ郵送、または後日引き取りに行く形が多いでしょう。
こんな飼い主さんにおすすめ
個別立ち会い火葬の詳細と費用
個別立ち会い火葬は、飼い主さんが火葬に立ち会い、最後のお別れを直接見届け、お骨上げまで行える方法です。
- 費用: 3種類の火葬方法の中では最も高価になります。3万円〜10万円以上が目安です。
- サービス内容: 飼い主さんが火葬炉の前で愛犬と対面し、火葬が終わった後、ご自身でお骨を拾い骨壷に納めます。
こんな飼い主さんにおすすめ
- 愛犬との最後の時間を大切にしたい方
- お骨上げまで見届けたい気持ちが強い方
訪問火葬（移動火葬車）の費用と特徴
訪問火葬は、火葬設備を備えた車が自宅や希望する場所まで来て火葬を行ってくれるサービスです。
- 費用: 施設での火葬と大きく変わらない場合が多いですが、業者や地域によっては出張費などがかかる場合があります。
訪問火葬の特徴
- 自宅でのお見送り：慣れ親しんだ場所で、落ち着いてお見送りができます。
- 移動の負担がない：愛犬のご遺体を施設まで運ぶ必要がありません。
- プライバシー：他の飼い主さんと会う必要がなく、家族だけでゆっくりと時間を過ごせます。
注意点：火葬の煙や臭い、近隣への配慮が必要な場合があります。事前に業者とよく相談しましょう。
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火葬以外の追加費用とオプションサービス
火葬費用以外にも、愛犬への感謝の気持ちを込めて、様々なオプションサービスを選べます。
埋葬・納骨にかかる費用
火葬後のお骨をどうするかによって、費用が発生します。
- 合同供養塔への埋葬：合同火葬の場合に多く、費用は火葬費用に含まれるか、数千円程度の追加費用で埋葬される可能性があります。
- 個別墓地・個別納骨堂：愛犬専用のお墓や納骨スペースを用意する場合です。初期費用で数万円〜数十万円、さらに年間管理費が数千円〜1万円程度かかることが多いです。
- 自宅での供養（返骨）：お骨を家に置いて供養する方法で、基本的に追加費用はかかりません。ただし、骨壷や仏具を別途購入する場合は費用がかかります。
- 海洋散骨・樹木葬：自然に還す方法です。専門業者への依頼となり、数万円程度の費用が発生します。
葬儀関連のオプション費用
お見送りの際に、次のようなオプションを選べます。
- 骨壷・骨袋：火葬プランに含まれる基本的なものから、デザインや素材にこだわったものを選ぶと費用が上がります。
- 位牌・仏具：愛犬専用の位牌や、おりん、香炉などの仏具を用意する場合の費用です。デザインや素材によって価格帯は広いです。
- メモリアルグッズ：写真立て、遺毛や遺骨を収めるペンダント、オーダーメイドのオブジェなど、様々なメモリアルグッズがあります。
- お花・供物：葬儀の際に飾るお花や、愛犬が好きだったおやつなどの供物を別途手配する場合の費用です。
- お坊さんによる読経・供養：僧侶に読経をお願いする場合、お布施として数万円程度の費用がかかることがあります。
- 深夜・早朝料金、出張費：一部の業者では、時間外の対応や遠方への出張に対して、基本料金に追加費用が発生する場合があります。契約前に確認しましょう。
死亡診断書や手続きに関する費用
ごく稀に、特定の状況（例えばペット保険の請求や、公的な手続きなど）で死亡診断書が必要になる場合があり、動物病院で発行してもらう際に費用がかかる可能性があります。
後悔しないために！費用を抑えるポイントと業者選びの注意点
愛犬とのお別れは、費用面だけでなく心の負担も大きいです。
費用を抑える賢い方法5選
ポイント
- 事前に複数の業者から見積もりを取る：少なくとも2〜3社から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較しましょう。相見積もりは、適正価格を知るための基本です。
- プラン内容をしっかり確認：不要なオプションは最初からつけないようにしましょう。必要なものだけを選ぶのが大切です。
- 合同火葬を選択：費用を最も安く抑えたい場合は、合同火葬が選択肢になります。ただし、お骨は手元に戻らない点を理解しておきましょう。
- メモリアルグッズは手作りや既製品で代用：費用がかさむ傾向があるメモリアルグッズは、シンプルな既製品を選んだり、手作りしたりすることで費用を抑えられます。
- 火葬後の供養方法を自宅供養にする：霊園への納骨や個別墓地は高額になる可能性があるため、自宅での供養を選べば、費用を抑えられます。
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業者選びで注意すべき「悪質業者」の罠
悲しみに寄り添うべき葬儀業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在します。
注意点
- 安すぎる料金表示：極端に安い料金で誘い込み、後から高額な追加費用を請求するケースがあります。
- 見積もりの内訳が不明瞭：何にいくらかかるのか、具体的な説明がなく、曖昧な料金提示をする業者は避けましょう。
- 強引な営業や追加オプションの押し付け：飼い主さんの悲しい気持ちにつけこんで、不要なオプションを強く勧める業者には注意が必要です。
- 許認可や実績の有無：業者が適切に運営されているか、信頼できる実績があるかを確認することも大切です。
信頼できる業者を選ぶためのチェックリスト6選
安心して愛犬を見送るため、業者選びで次の点をチェックしましょう。
“チェックリスト6選”
- 明朗会計であるか（追加費用なしと明記されているか）
- 24時間365日対応か、急な対応が可能か
- スタッフの対応は丁寧で親身か（電話での対応も含む）
- 火葬方法や供養の選択肢が豊富か
- 実績や利用者の口コミ・評判は良いか
- 運営会社は信頼できるか（所在地が明確、法人格が確認できる、上場企業など）
【ケース別】犬の葬儀費用シミュレーションと具体例
小型犬（〜5kg）の費用シミュレーション例
（例）チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスフンドなど
- 合同火葬:1万円〜2万円
- 個別一任火葬:2万円〜4万円
- 個別立ち会い火葬:3万円〜5万円
中型犬（〜20kg）の費用シミュレーション例
（例）柴犬、コーギー、ボーダーコリーなど
- 合同火葬:2万円〜3万円
- 個別一任火葬:3万円〜6万円
- 個別立ち会い火葬:4万円〜8万円
大型犬（20kg〜）の費用シミュレーション例
（例）ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、ジャーマンシェパードなど
- 合同火葬:3万円〜5万円
- 個別一任火葬:4万円〜8万円
- 個別立ち会い火葬:5万円〜10万円以上
※費用はあくまで目安です。都市部では賃料や人件費の関係で、費用がやや高くなる傾向があります。
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よくある質問と後悔しないお見送りのヒント
Q1.犬が亡くなったら、火葬まで何日くらい安置できますか？
A.夏場は2〜3日、冬場は3〜5日程度が目安です。ご遺体をきれいに拭き、保冷剤やドライアイスをタオルに包んでお腹のあたりに置き、涼しい場所で安静に保ちましょう。
Q2.葬儀の服装に決まりはありますか？
A.人間のお葬式のような厳格な決まりはありません。しかし、派手な服装は避け、落ち着いた色の服装を選ぶのが一般的です。
Q3.葬儀に連れて行くもの、持っていくものはありますか？
A.愛犬が好きだったおもちゃやおやつ、手紙、お花などを一緒に火葬できる場合があります。火葬できないものもあるため、事前に業者に確認しましょう。
Q4.費用はいつ払うのですか？
A.サービス完了後、火葬が終わった段階で支払うケースが多いです。事前に確認しておくのが安心です。
Q5.分割払いは可能ですか？
A.業者によって対応が異なります。事前に業者に相談してみましょう。
Q6.ペット保険は葬儀費用に適用されますか？
A.ペット保険の補償内容はプランによって大きく異なります。葬儀費用が補償の対象となる保険もありますが、限定的な場合が多いです。加入している保険会社に直接問い合わせて確認してください。
Q7.犬の葬儀後の供養方法にはどんな選択肢がありますか？
A.主に自宅供養（手元供養）、ペット霊園への納骨、樹木葬、海洋散骨などがあります。愛犬との絆の形に合わせて自由に選べます。
Q8.訪問火葬はどこでも利用できますか？
A.訪問火葬は全国的に増えていますが、地域によっては対応していない業者や、特定のエリアに限定している業者もあります。事前に利用したい業者の対応エリアを確認しましょう。
愛犬へ「ありがとう」を込めて、納得のいくお見送りを
愛犬との別れは、飼い主にとって大変辛く、費用面でも不安が伴います。
しかし、事前の情報収集と正しい知識があれば、後悔なく愛犬を見送れます。
上記の点を理解し、複数の業者から見積もりを取り、内容をしっかり比較することが、費用を抑えつつ納得のいく葬儀を選ぶ鍵です。
もし、どの業者を選べば良いか迷っているなら「ペット葬儀110番のレビュー記事」も参考にしてみてください。
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本記事が、愛犬との最後のお別れに臨む飼い主さんの不安を少しでも和らげ、心温まるお見送りを実現する一助となれば幸いです。
愛犬に「ありがとう」の気持ちを込めて、最高の旅立ちを見送ってあげましょう。
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